SF小説「夏への扉」を読んだ感想

      2016/12/28

ぼくの飼っている猫のピートは、冬になるときまって夏への扉を探しはじめる。家にあるいくつものドアのどれかひとつが、夏に通じていると固く信じているのだ。1970年12月3日、かくいうぼくも、夏への扉を探していた。最愛の恋人に裏切られ、生命から二番目に大切な発明までだましとられたぼくの心は、12月の空同様に凍てついていたのだ。そんな時、「冷凍睡眠保険」のネオンサインにひきよせられて…永遠の名作。

1957年に書かれたロバート・A・ハインラインのSF小説「夏への扉」を読みました。

舞台は1970年のロサンゼルス。この小説が書かれたのが1957年ですから、近未来の設定ですね。

読む前のイメージ

アマゾンでの評価も高く以前から気になっていた小説でしたが、SFというジャンルであることもあり、あまりSF小説を読まない(そもそもSFの定義がよくわかっていませんでした…汗)私は「ほしい物リスト」に入れたままずっと保留にしていたのですが、いよいよ読みたい本のストックが枯渇してきたため、仕方なく読み始めました。

読む前はごくわずかな断片的な情報をもとに、主人公と猫のピートが「夏への扉」(どこでもドア的なもの)で次元を超えて、異世界を冒険する物語であると勝手に想像していました(SFというよりファンタジーだと思ってました)が、実際読み進めていくといつまで経ってもファンタジックなことが起きず(当然ですね)、「いつになったら扉を開けるんだよ!」とつっこみながら読んでました(笑)。

思ってたんとちがう

さらに読み進めていくうちに、どうやら自分が想像していたものと違うぞと気づきました。

序盤は特にアクシデント的なものも起きないので、正直読むのが辛くなってきました。超お人よしの主人公のダンは仲間にハメられて無一文になり、しかも強制的に冷凍睡眠(コールドスリープ)という方法で30年後の未来へ未来へタイムトラベルさせられるあたりから、話は動き出しだんだん面白くなってきます。なんといっても、仲間の奸計によりどん底まで落ちたダンの、その後の逆転劇が爽快でかつ愉快で溜飲を下げる思いです。それと単なるSFではなくタイムトラベルを絡めたミステリー要素もあり、伏線をキッチリ回収していきます。そして、ようやく「ああ、ファンタジーじゃなくてSFミステリーだったのね。」と納得しました。

ちゃんと最後まで読めました

序盤のだるい展開は苦痛でしたが、SFミステリーということがわかってからは、最後まで一気に読み切ることができました。

ラストはベタにハッピーエンドで幕を閉じ、「良かったね、ダン。お幸せに!」って感じです。

笑いはありませんでしたけど、恋愛要素ありのミステリーでとっても私好みの小説でした。かなり昔の作品でしたが、王道のストーリーなので今読んでも普通に面白いですし、そんなに違和感なく読めると思います。

まだ読んだことがない人はぜひ読んでみてください。

これまでに読んだ小説一覧

記事下関連コンテンツユニット



 - 書籍紹介