なぜか急に再び売れだした筒井康隆の「旅のラゴス」を読んだ感想

      2017/04/08

北から南へ、そして南から北へ。突然高度な文明を失った代償として、人びとが超能力を獲得しだした「この世界」で、ひたすら旅を続ける男ラゴス。集団転移、壁抜けなどの体験を繰り返し、二度も奴隷の身に落とされながら、生涯をかけて旅をするラゴスの目的は何か? 異空間と異時間がクロスする不思議な物語世界に人間の一生と文明の消長をかっちりと構築した爽快な連作長編。

タイトルと表紙絵から伝わってくる冒険のワクワク感。前から気になっていたSF小説ですが、残念ながらまだKindle化されていません。

私はkindleで本を読むようになってから、紙の本はほぼ買わなくなりました。

電子書籍だと文字の大きさをある程度変えられるので文字が見やすいですし、スマホを持っていればいつでもどこでも好きなときに読めます。しかも、もともと紙の本より少し安いのに、ポイント還元や時々あるセールでさらにお得に買えてしまうので、もはや紙の本を選ぶ理由はありません。

小説は専らKindleのみで読んでいますが、あまりに面白そうでしたのでKindle化されるまで待てず紙の本を購入することにしました。

新品と中古の価格差がほとんどなく、中古を選ぶ理由もないため新品を購入しました。よって、私はもうKindle本を読む必要はありませんが、電子書籍化促進のためにもKindle化のリクエストは出しておきました。

Kindle化リクエスト

Amazonの商品ページ内の商品説明の左にある「Kindle化リクエスト」をクリックするだけでリクエストを出せます。ただし、モバイルサイトにはなくPCサイトでのみ表示されますので、PCサイトへアクセスしてください。

2016年12月28日現在、いまだKindle化されず。

 

 

ラゴスの一生のダイジェスト

1話完結の短編連作という形態をとっています。細かい心理描写や経緯が省略されており、テンポよく話は進んでいきます。

旅が進むにつれて、ラゴスもどんどん年をとっていきます。あまりページ数の多くない本にもかかわらずラゴスの一生を網羅しておりますので、ダイジェスト版のような内容となっております。

ひとつひとつの話に深みはないものの、少ない字数の中にラゴスの人生がぎゅっと詰め込まれていますのて、読後は一生を終えた感があり、なんだか自分も年をとったような錯覚を味わいました。

 

 

30年前の作品なのに昨年なぜかバカ売れ

ハレー彗星が近づいた1986年に出版された作品(新潮文庫は1994年〜)で、以来ロングセラーを保ってきましたが昨年2015年に突如バカ売れしました。

出版元の新潮社のサイトによると、

 毎年3,000~4,000冊ぐらい売れていた本書の売れ行きが加速し始めたのは昨年の初めごろ。ちょうど活字を大きくしたタイミングでしたが、それだけでこれほどまでに売れるようになった例はありません。なんと、この1年あまりで10万部を超える大増刷となったのです。なぜこんなに売れているのでしょう? 実は、私たちにも分かりません。

とあり、出版社が売れるきっかけを仕掛けたわけではなさそうですので、自然とクチコミで広まっていったのでしょうか。

近年SNSが浸透してますから、本当にいいものであれば、きっかけさえ与えれば再びブームを起こせる可能性を秘めているのかもしれないですね。

 

 

期待を裏切らないおもしろさ

この作品にかかわらず、こういった冒険ものは本の世界に入り込んで未知の世界を体験できるのがいいところですね。

旅のラゴスは読み始めた瞬間から、ラゴスが住む魅力あふれる異世界に引き込まれました。ページ数が少ないこともあって遅読の私にとしてはめずらしく最後までノンストップでいっきに読むことができました。

ページ数が少ないからといって決してもの足りなく感じることはなく、読後はとても充実感を得られました。

 

 

さいごに

まだ見ぬ世界を一生かけて旅をする。それだけでワクワクしますし、実際期待通りの物語でした。

惜しむらくは電子書籍で読めなかったこと。より多くの方に気軽に読んでいただくためにも、一刻も早く電子書籍化してほしい小説です。

冒険や旅が好きな方、ファンタジー好きな方、本の世界に入り込んで新たな体験をしたい方におすすめの1冊です。

 

これもすごく読みたいのですが、紙の本しかなくてKindle化待ちです。

 

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