【内臓脂肪】果糖は本当に悪者か?【老化を早める】

アフィリエイト広告を利用しています

f:id:billiex:20180713085017p:plain

先日、放送されたためしてガッテン「追跡!糖質制限ダイエットの落とし穴」で、果糖の摂り過ぎによるデメリットが紹介されていました。

解説によると果糖には以下のような特徴があるとのこと。(明確なデメリットは3と4)

  1. とても甘い
  2. 血糖値が上がりにくい
  3. 内臓脂肪がつきやすい
  4. 老化を早める

1と2の「とても甘い」と「血糖値が上がりにくい」という特徴は以前から知っていました。

3と4の「内臓脂肪が付きやすい」と「老化を早める」については初耳だったのですが、番組では詳しい説明がありませんでしたのでなぜそうなるのかを詳しく調べてみました。

 

清涼飲料水に含まれる果糖

果糖(フルクトース)はくだものや蜂蜜などに多く含まれている単糖で、糖の中で最も甘味が強いという特徴があります。しかも、ブドウ糖(グルコース)などのほかの糖と違い冷えた状態のほうが甘味をより強く感じるという特性があり、低コストで作ることができるため清涼飲料水(いわゆるジュース)に使われることが多いです。ジュースのラベルに書いてある成分表を見ると、「果糖ブドウ糖液糖」なるものが表示されていますが、あれは異性化糖とも呼ばれトウモロコシなどのデンプンを酵素によって糖化させたもので果糖が多く含まれています。

f:id:billiex:20180713090111j:plain

 

異性化糖の種類

異性化糖は果糖の含有率により分類が異なり以下の3種類に分類されます。

ブドウ糖果糖液糖 果糖含有率が50%未満のもの
果糖ブドウ糖液糖 果糖含有率が50%以上90%未満のもの
高果糖ブドウ糖液糖 果糖含有率が90%以上のもの

ジュースにはだいたい果糖ブドウ糖液糖(果糖含有率50~90%)が使われていることが多いです。

ちなみにブドウ糖のと果糖の分子同士が結合したものが、いわゆる砂糖の主成分であるショ糖(スクロース)と呼ばれるものにあたります。

 

果糖は血糖値を上げにくい?

体の各器官で代謝されるブドウ糖と違い、果糖はおもに肝臓で代謝されるため、血糖値が上がりにくく低血糖を引き起こすインスリンショックを引き起こしにくいという特徴があります。そのためスポーツやトレーニング時などの血糖値を下げたくない場合のエネルギー補給に向いていることから、スポーツドリンクには果糖もしくは果糖ぶどう糖液糖のかたちで入っていることが多いです。

 

果糖は内臓脂肪がつきやすい?

プリンストン大学の研究結果

この研究では「同じカロリーであってもより果糖が多いコーンシロップ(異性化糖)のほうが砂糖に比べ、体重および内臓脂肪を増加させる作用が強い」と結論づけています。

ブドウ糖は小腸で吸収されたのち血糖として全身に運ばれますが、果糖は肝臓で代謝されます。その際余った果糖は肝臓でグリコーゲンと中性脂肪に変換されますが、肝臓のグリコーゲンの貯蔵量には限界がありますので、結果中性脂肪が量産されることになります。

またブドウ糖は全身にまわるためエネルギーとして消費されやすいのに対し、上記の理由で果糖はすぐに中性脂肪に変換されやすいため太りやすいといえます。

脂肪は肝臓、内臓脂肪、皮下脂肪の順につきやすいといわれていますので、中性脂肪が過剰になれば内臓脂肪になりやすいといえます。果糖に限らず余った糖からできた中性脂肪は優先的に内臓脂肪となるわけですから、ことさら果糖のみを悪者扱いできませんが、中性脂肪に変換されやすいという性質のため果糖の摂りすぎには注意が必要といえます。

 

果糖は老化を早める?

タンパク質は糖と熱を加えることで糖化反応が起こり、終末糖化産物(AGE)と呼ばれるものに変質します。

みじかなところでは、パンやホットケーキを焼いた時の茶色い焦げ目。あれは小麦粉に含まれるタンパク質と糖が熱によって糖化が促進されて変色したものです。

この糖化反応は人間の体内でも起きており、体内で余った糖がタンパク質を変質させてしまうことで老化を早めるといわれています。

皮膚や血管に含まれるコラーゲンが変質すれば、本来の弾力性が失われ肌のハリが失われたり、血管が傷ついたりします。骨に含まれるコラーゲンが変質することにより骨がもろくなったりします。なんとなく老化を連想させるものばかりですね。

番組内の実験でも糖液に浸した骨やコラーゲンのかたまりが、茶色く変色して強度が落ちたり弾力がなくなったりしていました。

果糖はブドウ糖に比べて10倍糖化反応に使われやすいため、果糖は老化を早めるという理屈です。

 

果糖のその他の特徴

果糖は尿酸値を上げてしまう

果糖は代謝の過程で尿酸を生成してしまうので、取り過ぎると痛風の原因となる尿酸値が上昇してしまいます。

 

果糖は満腹感を得られない

前述のとおり、果糖は血糖値を上げにくいという特徴があります。血糖値が上がり満腹中枢が刺激されることにより満腹感を得られますので、血糖値が上がらなければ満腹感を得られないということになります。

したがって、果糖は満腹感を得られないため、食べ過ぎの原因になってしまうことが考えられます。

 

果糖のとり過ぎには注意しましょう!

確かに果糖の摂り過ぎは肝臓を含む内臓脂肪の増加や老化を早めるというデメリットがあることがわかりました。とはいえ、あくまで摂り過ぎることによってこれらのデメリットが発生するわけで、取りすぎなければ問題ないといえます。

果糖を摂り過ぎないために、果糖が多く含まれる果糖ブドウ糖液糖が入った清涼飲料水は、運動中や運動後以外はできるだけ飲まないようにしたいと思います。