ウッドデッキにポリカ平板の屋根をつける【準備編】

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もうすぐ10年になる我が家のウッドデッキに念願の屋根をつけることにしました。完成までの流れを2回に分けて書き綴っていこうと思いますので、これからウッドデッキに屋根をつけようと考えている人の参考になれば幸いです。

ウッドデッキを長持ちさせるために屋根をつける

最初にウッドデッキをつくったときに予算の都合上、床板を耐久性の低いSPFにしました。毎年塗料を塗り重ねていき、きちんとメンテナンスをしていたつもりでしたが、年々劣化が進んでいきました。とくに近年は床板の損傷が目にあまる状況だったため、ついに昨年の秋に床板をすべて張り替えました。

www.nahema.net

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常に雨が当たる部分の床板は激しく損傷していたのですが、垂直面のフェンス部分や軒下の比較的雨が当たりにくい部分は、同じSPFであったにもかかわらずほとんど劣化していなかったので、雨があたるかどうかでウッドデッキの耐久性に大きな差がでることはわかりました。

というわけで、ウッドデッキをより長持ちさせるためにはやはり屋根が必要だなという結論に達した次第です。

床板の張替えにはそれなりに出費を伴いましたので、今後はできるだけ長持ちさせて余計な出費を抑えたいところ。新しい床板は耐久性の高いWRC(ウエスタンレッドシダー)にしたものの、いまのきれいな状態をより長く保ちつづけたいという思いから、早急に屋根の製作にとりかかることにしました。

 

屋根材にはポリカーボネート平板を採用

屋根の骨組みは当然木材を使用するとして、屋根材はポリカにしようと決めていました。リビングの掃き出し窓に面した部分にウッドデッキがあるので、できるだけ日差しをさえぎらない素材を使用したかったからです。

ひとくちにポリカといってもさまざまな種類があります。それぞれの特徴を主観を交えてまとめるとこんな感じになりました。

ポリカの種類別比較
価格 採光 見栄え
波板 ×
中空
折板
平板 ×

※各項目の評価はウッドデッキの屋根材として考えた場合の主観にもとづいたものです。

コストパフォーマンスを重視するなら波板一択ですが、その見た目がどうしてもウッドデッキの雰囲気に合わない気がして(個人の好みの問題ですが)、真っ先に除外。

中空ポリカも波板についでコストパフォーマンスが高いのですが、ほかにくらべ若干透過率が低いのがネック。それに中空構造ゆえにどうも雨音がうるさいらしいので中空ポリカも除外。

残るは折板と平板。折板は丈夫そうだし、ウッドデッキの屋根材としてはめずらしいのでおもしろそうだなと思ったのですが、画像検索してもまったくヒットしないため完成イメージがわかないのが不安要素でした。平板のポリカとそれほど価格差もないこともあいまって採用は見送りました。

結果、少々コストがかさむものの見栄えがいいのと、透明度(太陽光の透過率)が高くて採光に有利なポリカ平板を採用することにしました。

 

ポリカをアルミの縦桟で押さえる構造に

「ウッドデッキ 屋根 ポリカ」でひたすら画像検索しまくって、屋根の構造のイメージを練っていきました。

最初は「垂木に掘った溝にポリカをはめこんでいくタイプ」がよさげだなと思いました。

イメージ図

ポリカを垂木にはめるイメージ

ただ、よくよく考えてみるとこれだと垂木の上部が常に雨風にさらされることになるのでどうしても劣化は免れない。そうなるとメンテナンス(保護塗料の塗り直し作業)が必要になってくる。そのたびにいちいち屋根に上らないといけないし、ポリカ屋根に塗料がつかないようにきちんと養生をしなくてはならない。しかも高所での作業ゆえ足場も不安定とあっていろいろ大変そう。

ウッドデッキのメンテナンスを軽減するために屋根をつけるのに、その屋根のメンテナンスに手間がかかるというのはなんだかなぁ。見た目はすごく好みだったものの、メンテナンスフリーな屋根にしたかったのでこの案は却下しました。

結局、オーソドックスに垂木の上にポリカを乗せて縦桟(アルミ板)で押さえるタイプに決めました。

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これなら木材はポリカとアルミ板で覆われるのでメンテナンスフリーを実現できるはず。

アルミ板の電食は大丈夫らしい

アルミ板に打つビスはステンレスタッピングトラスを使用します。ステンレスとアルミの組み合わせとなると、電食(電蝕)のおそれがあるのでは?と心配になり、ちょっと調べてみましたが問題ないことがわかりました。電位差があっても表面積が、高電位(アルミ)>低電位(ステンレス)なら電食の心配はないらしいです。

 

ポリカ平板をネットで発注

屋根の寸法は3650mm×2500mmとし、垂木は600mm間隔で7本設置、熱膨張を考慮してポリカとポリカの間は10mmとしました。ポリカは600mm×2500mmが6枚必要になります。

3社ほど見積依頼を出して比較したところ、1社は送料含めた金額が突出して高く論外、残りの2社は金額的にはほとんど差はありませんでしたが、支払方法に「銀行振込もしくは代引きのみ」と「クレジットカード払いOK」という差がありましたので、迷わず手間のかからないクレジットカード払いが可能なアクリ屋ドットコムへ発注することにしました。

ポリカの支払総額は58,000円ほど。

 

屋根勾配は緩めの約9%

屋根勾配については、掃き出し窓の上部に張り出しているバルコニーに干渉してしまうためあまり高くできないので(MAXで2400mm)、極端な急勾配にはできませんでした。よって勾配をつける範囲はおのずと限られていたので、わかりやすく高低差を200mmとした結果、勾配は緩めの約9%となりました。垂木を乗せる桁の高さは手前の高いほう(外壁側)が2340mm、奥の低いほうは2140mmです。

緩勾配(かんこうばい)のメリット
  • 水平に近いほど屋根の上での作業がしやすくなる
  • 屋根がフラットなほうがなんとなく見た目がオシャレ
  • 屋根材の長さを短くできる
緩勾配のデメリット
  • 雨の流れが悪くなり雨漏りのリスクが高まる
  • 屋根に汚れがたまりやすくなる
  • 雪が積もりやすくなる

緩めの勾配といっても、エクステリアメーカーのサンルームやテラス屋根なんかをみてると、もっとゆるいものもあるのでこれくらいの勾配をつけていれば雨や汚れは十分流れていくだろうと判断しました。わたしの住んでいる地域は比較的温暖なので、積雪に関してはそれほど心配する必要はないはず。

 

ウッドデッキ屋根に使用する材料

ポリカ屋根をつけるにあたり使用した材料はこちら

垂木 WRC 2×4
横垂木 杉 40×40
桧柱材 90×90
支柱 桧柱材 90×90
桧柱材 90×90
頬杖 桧柱材 90×90(予定)
屋根材 3mmポリカ(両面耐候クリア)
縦桟(屋根材の押さえ) 3mmアルミ板 30mm幅
垂木・ポリカ・縦桟の接着 NITTO 防水両面接着テープ No.525 30mm
垂木の固定 サイズミックハリケーンタイ
支柱と桁の連結 AC4ポストキャップ
独立支柱と床板の連結 A33アングル
桁と梁を連結 Zかど金物 CP-T
フェンス支柱と
屋根支柱を連結
M12ボルト180mm
梁と支柱を連結 腰高羽子板ボルト280mm
頬杖の固定 M8コーチスクリュー 75mm(予定)
シンプソン金具用ビス シンプソンビス
木材保護塗料 ガードラックアクア

 

総費用は約12万円

金物系の費用が意外と嵩み、総費用は11~12万円ほど。内訳は、ポリカが58,000円、垂木が21,000円、支柱・桁・梁が12,000円、アルミ板が12,000円で残りは金物やビス。

塗料は昨年の床板塗装に使った水性塗料のガードラックアクアがまだ残っていたのでそれを使いました。

垂木のみネット通販を利用。それ以外のものはすべて近所のホームセンターで調達しました。

 

木材を調達

WRC(ウエスタンレッドシダー)の購入はネット通販が断然お得だし、自宅まで配達してくれるので非常に楽ちんなので今回もネット通販を利用。

垂木用のWRC2×4を発注

床板の張替えのときはサニーウッドでWRCを購入しましたが、今回は木工ランドで購入。

床板のときは多少の反りや曲がりは修正可能だったものの、垂木はそのまま桁に乗せるだけなので、できるだけ狂いの少ないものにしたかったのです。昨年の床板張替えのときに購入したサニーウッドのWRCはけっこう反りや曲がりが多かった。

木工ランドのWRCにはいくつかのグレードがあり、そのなかで最高級グレードのプロクリアと次にグレードの高いプロエリートには「反りや曲がりはほとんどなし」と記載あり。垂木に使うにはプロクリアはオーバースペックだろうと判断し、プロエリートというグレードをチョイス。

垂木の長さは2500mmなので、9フィート(2740mm)のものを7本購入。送料込みで21,000円ほど。

木材到着後さっそく品質をチェック。たしかに反りや曲がりはほとんどありませんでしたので、問題なく垂木に使用できそうでした。ただ、けっこうキズが多かったのが残念でした。現場でついたものなのか、配送中についたものかはわかりませんが、こんな感じでまあまあ深めのキズがついておりちょっとがっかり。

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直接触れたり雨に濡れたりするわけではないので、キズがあっても支障はない。なので、そのまま使用することにしましたが、それでもあまり気分のいいものではないですね。

 

桧の柱材とアルミ板は近くのホームセンターで調達

コストを抑えるために垂木以外の木材は安い桧の柱材(90角)を使用することにしました。既存のフェンス支柱も同じ桧の柱材を使用しておりますが耐久性は問題ありません。

ただし、芯持ち材なので4面のうち少なくとも1面には必ず木割れがあり、見栄えはあまりよくありません。わたしはそれほど気にならないのでコストパフォーマンス優先で桧の柱材を使用することにしました。

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桧の柱材はありふれた木材なので、だいたいどこのホームセンターでも扱っているはずです。ただ、いくつかのホームセンターを見て回ってみて、同じ桧の柱材でもホームセンターによって品質にばらつきがあることがわかりましたので、きれいな木材がそろっている店で購入することにしました。

ポリカを押さえるための縦桟用のアルミ板(アルミフラットバー)もホームセンターで調達。3mのものがあればベストだったのですが、あいにく2mと4mしかなかったのでしかたなく厚さ3mm×幅30mm×長さ4mのものを7本購入。これが結構いい値段でして、1枚1,922円が7本でなんと13,454円!! 想定外の出費となりました。

 

木材とアルミ板のカットと塗装作業

材料がすべてそろったところで木材とアルミ板のカットと塗装を済ませました。

木材はすべてジグソーでカット

丸鋸はもっていないのですが、最近ボッシュのジグソーPST1000PLを購入したので、木材はすべてジグソーでカットしました。

直線切り用のブレードを装着してジグを使えば墨線どおり切るのはむずかしくないものの、2×4くらい厚みがるとやはり垂直を出すのはむずかしいですね。とくに桧の柱材(90mm)はどれだけゆっくり切り進めてもブレードの先端が逃げまくりで、垂直なんて夢のまた夢。

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桧の柱材は、100mm厚まで対応のボッシュのT-344DPでカットしました。

2×4は垂木に使うのでそれほど精度を求めません。多少のゆがみは十分許容範囲でしたが、桧の柱材は支柱に使用するのでさすがにこれではきびしい。なので、毎回裏側から2度切りしてだいたい直角に近い状態まで調整しました。丸鋸があればこんな苦労することはないんですけどね。まあ、丸鋸は使わないと決めているのでしょうがないです。

柱を軽く面取り

桧の柱材は面取りされていないため、面取りカンナを使用して角を削っておきました。

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ほんの少し角がとれるだけでずいぶん印象が変わります。

 

アルミ板はハイスパイマンで切断

アルミ板はハイスパイマンという金属切断用ののこぎりで地道にカット。垂木と同じ長さの2500mmに切りそろえました。

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ハイスパイマンは刃厚が0.7mmなのでソーガイドFが使えます。おかげでまっすぐ切ることができました。

 

木材保護塗料はもちろんガードラックアクア

昨年の床板張替え時に使用したときから、すっかりお気に入りとなった水性塗料「ガードラックアクア」を垂木・桁・支柱に塗りました。水性なので油性塗料にありがちなイヤな刺激臭はまったくないし、使用したハケとバケツは水洗い可能なので後始末はラクラク。

ハケはもちろんステインコテバケ。これがあると塗装作業がものすごくはかどります。

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塗装のとき、WRCはあいかわらず引っかかるけど、桧の柱材は表面が滑らかだったので、塗料の伸びがよくスムーズに塗ることができました。

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一晩寝かせてしっかりと乾燥させてから、いよいよ組み立て作業にとりかかっていきます。

 

 組み立て編につづく

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