以前から気になっていたAmazonの「本の朗読を聴くことのできる」サービスであるAudible。お得なキャンペーンをやっていましたのでさっそく登録してみました。
10日ほど使ってみて感じたことを書いていきたいと思いますので、よろしければご参考になさってください。
さきに結論からいいますと、車通勤の人にはおすすめできますが、そうでないなら、Kindle Unlimitedなどでふつうに活字で読むほうがいいでしょう。
Audibleとは
Audibleとはいわゆる本の朗読サービスです。購入した本を読むのではなく、本の内容を音声として聴くことができるサービスです。
Audibleを利用するにはボイスブックを購入する必要があります。
ボイスブックとはあらかじめ録音された朗読音声データが収録されているコンテンツです。
Kindle本とはまったく別物となりますので、購入したKindle本を機械が朗読してくれるわけではありません。
ボイスブックの購入方法
ボイスブックはふつうに購入することができますが、専用のコインを使って購入することもできます。
Audibleの会員になれば毎月コインをもらえるので、手持ちのコインの数だけ追加料金なしで本を聴くことができるというわけです。
Audibleで小説を聴いてみた感想
30日の無料体験ですが、会員特典のコインはもらえましたので、もらった1コインを使って読んでみたかった池井戸潤の「下町ロケット ゴースト」という小説を聴いてみました。
小説ゆえの問題点
本の内容はすべてひとりのナレーターによる朗読となります。よって、必然的に登場人物のセリフはすべて同じ声です。
人物によって多少声色を変えているものの、登場人物が増えてくるとどうしても声色がかぶってしまうので、ときどき誰のセリフかわからなくなるときがありました。
それから女性のセリフの部分はさすがに違和感がありました。
活字で読む通常の読書では登場人物のセリフは、男性なら男性の声に、女性なら女性の声にそれぞれ脳内で変換されるところを、Audibleでは女性のセリフも否応なしに男性ナレーターの声で頭に入ってきてしまうからです。
聴いているうちにだいぶ慣れてはきましたが、最後まで違和感は残りました。
朗読の速さを調整できるのは便利
おそらくふだん活字に慣れている人は同じ感想を抱くと思うのですが、朗読の速さが遅すぎると感じました。
わたしは小説を読むときは結構時間をかけてじっくりと読むタイプですが、そんなわたしでも遅く感じるほど朗読の速さは非常にゆっくりとしたものです。
幸い、朗読の速さは細かく調整可能なので自分好みのスピードで聴くことができます。
調整の幅は0.50~3.50倍の間で、0.05倍刻みで微調整が可能です。
調整幅 | 0.50~3.50倍 |
調整単位 | 0.50倍 |
朗読スピードを調整できることに気づいてからは、ちょうどいい速さで聴くことができるようになりました。
わたしの場合は1.50倍のスピードでちょうどいいと感じました。
Audibleで車通勤が読書時間に
片道1時間(往復で2時間)の車通勤なので、この長い通勤時間を有効利用すべく運転中にAudibleを利用していましたが、ただ運転するだけの退屈な通勤時間を読書タイムに変えることができるのはAudibleの最大のメリットだと感じました。
運転中はスマホの画面を見るわけにはいかないので、読書はもちろんブラウジングもできません。
ふだんは隙間時間を利用してスマホで本を読んでいますが、まとまった時間を読書に割くことがなかなかできないので、通勤中に本を読めたらいいのにと常々思っていました。
iOSのテキスト読み上げ機能を利用してKindle本を音声で聴くという方法もありますが、siriによる読み上げはまだまだ不自然な点が多く、本物の人間の朗読には遠く及ばないため、不自然さが気になって物語の世界に没頭できないです。
Audibleの場合は、女性のセリフを男性ナレーターが朗読するという違和感はあるものの、さすがにプロのナレーターによる朗読のため演技力も確かで、ちゃんと物語を楽しめるレベルでした。
まとめ
まだまだタイトル数が少なくて、ボイスブックの価格も割高なので、あえて朗読を聞く必要のない人はKindle Unlimitedなどのサービスのほうが断然お得感があります。
ただ、車通勤の人はAudibleを利用することで読書の時間を大幅に確保できるようになる可能性があるので、とくに通勤時間が長い人にはいいかもしれません。
最初の1冊は無料で聴けますので、興味のある人は試しに1冊聴いてみてください。
audible 対象作品の一部紹介
2021年1月時点のaudible対象作品を一部ピックアップしてみました。
池井戸順の作品が比較的充実してます。