本革製品にはお手入れがつきものですが、革本来の質感を生かしたいのであれば、レザーケアの定番というイメージのあるラナパーよりも、断然おすすめな「モゥブレイのデリケートクリーム」をご紹介いたします。
- レザーケアの定番はラナパー?
- コロニルかモゥブレイか
- 主成分はラノリン
- 保湿ジェルのほうな見た目
- 使い方は簡単
- 決してべたつかず自然な仕上がり
- いろいろな革製品に使える
- 革の質感を生かしたいならデリケートクリーム
レザーケアの定番はラナパー?
革製品のお手入れといえばラナパーが有名ですね。私もずいぶんまえに買いました。
使った感じはミンクオイルに似ていて、革をしっかりと保護してくれる感じはいいのですが、塗ったあとベタつきやすいのと、どうしてもテカテカしてしまいます。買った当初はいろいろな革製品にひととおり試したものの、ベタつき&テカりが気に入らず、いまではまったく使わなくなりました。
昨年、新調した財布のお手入れにもテカテカになるラナパーを使う気にはなれず、革のマットな質感を生かせるレザーケア製品はないかといろいろ調べた結果、最終的に2択となりました。
コロニルかモゥブレイか
コロニル 1909 シュプリームクリームデラックス
M.モゥブレイ デリケートクリーム 60ml
この2つの違いを調べてみると、どうやら「コロニルは若干ツヤがでるがモゥブレイはマット仕上げ」ということがわかりました。
革本来のマットな質感を生かしたかったので、できるだけツヤのでないほうがよかったのと、わずかな差ではありますがモゥブレイのほうが安かったのでデリケートクリームを購入することにしました。
- コロニル100ml 2,192 円(21.9 円/ml)
- モゥブレイ60ml 1,100 円(18.3 円/ml)
日頃からサドルソープ、ステインリムーバーなどM.モゥブレイの革靴用お手入れ用品を使用していましたので、品質面では安心感がありました。
60mlはこれくらいの大きさです。
主成分はラノリン
成分をみると、ラノリン、油脂、有機溶剤とあります。
主成分のラノリンは別名ウールワックス(ウールグリース)と呼ばれる動物由来のワックスで、化粧品にも使われている保湿成分です。
デリケートクリームの効果としては、
- 革に潤いを与える
- 革をやわらかくする
- 表面の乾燥によるひび割れを防ぐ
が謳われています。
まるで化粧品の謳い文句ですが、それだけ革にやさしいということでしょう。
保湿ジェルのほうな見た目
クリームというよりジェルですね。油っぽさは感じられず、かなり水分が多くまるで保湿ジェルみたいです。
香りは、英国王室御用達のカーケア用品メーカー「オートグリム」の「レザーケアクリーム」に似ていて、化粧品っぽい香りがします。それほどきつくないのでさほど気になりませんでした。
使い方は簡単
まずはお気に入りのベルロイの財布に使ってみました。
M.モゥブレィのポリッシングコットンなどの乾いた布にデリケートクリームを少量取り、塗りこんでいきます。
水分量が多いため塗った直後は濡れた感じになりますが、すぐに乾いていきます。
シミになることはありませんでした。
乾いたら、馬毛ブラシで表面をやさしくブラッシングしていきます。
ブラシはコロニルです。
あとは乾いた布でささっと乾拭きして終了です。
決してべたつかず自然な仕上がり
パッと見た感じは、塗る前とさほど変わりはありません。革本来の質感はそのままって感じです。
ラノリンのおかげか、すこし柔らかくなった気がします。それでいて表面はさらっとしていて良い手触りです。
化粧品のような香りはかすかに残りますが、そのうち消えていきました。
いろいろな革製品に使える
仕上がりが良好だったため、財布以外にもいろいろ試してみました。
手帳カバー(ヌメ革)
6年ほど使い込んだ土屋鞄製造所のB5ノートカバー。
ケアを怠っていたため、全体的にカサついていて一部色が剥げてしまってます。 デリケートクリームを塗っていくと、けっこう吸い込みが激しかったです。それだけ乾燥していたということでしょうか。
とくにシミになることもなく仕上がりは良好。ただ、着色はできないので色が剥げているところはどうしようもありません。
名刺入れ(ヤギ革)
15年以上愛用している山羊革(ゴートスキン)の名刺入れ。
丈夫な山羊革ということもあり、わずかにテカっているぐらいであまり劣化していません。
ブラッシング後の状態。
見た目も手触りもあまり変化なし。
車のステアリングホイール
8万km近く走った車のステアリングホイール。
常に手が触れる部分はけっこうテカってます。
先にサドルソープで軽く汚れを落としてから、デリケートクリームを塗りました。
デリケートクリームが乾いてから馬毛ブラシでブラッシング後の状態。
サドルソープだけでも良かった気がしますが、テカリはなくなり革本来のしっとりしたツヤがよみがえりました。
それに表面の凸凹がなくなり滑らかになりました。すべりやすいということもないので、ステアリング操作に悪影響を及ぼすことはありませんでした。
さらっとした手触りがとても気持ちいいです。
革の質感を生かしたいならデリケートクリーム
とりあえず身の回りの革製品に使ってみましたが、おおむね仕上がりは良好です。とても気に入りました。
さすがはレザーケアの定番品といったところでしょうか。無色なので色を選びませんし、革の質感をそのまま生かした仕上がりとなるため、いろいろな革製品に使うことができてとても便利です。
60mlと聞くととても少量に感じますが、小物類のケアに使う分には十分なサイズだと思います。お試しサイズと思って買いましたが、当分これだけでやっていけそうです。
財布やそのた小物の革製品のお手入れに何を使ったらいいのかわからない場合は、とりあえずデリケートクリームをおすすめします。価格も安いのでぜひお試しあれ。